Q: 土地の境界線トラブルはどう解決する?
【結論】境界線トラブルは「正確な境界確定」と「第三者の関与」が鍵です。 土地の境界に関するトラブルは、不動産売買の現場でよく見られる問題の一つです。 境界が不明確なまま土地を売買すると、後にトラブルになるリスクが高まります。 結論として、境界トラブルは、測量士や法務局など第三者を介して境界を明確化し、双方の合意をもとに書面で解決するのが原則です。 ここでは、「なぜ境界線トラブルが起きるのか」「どう対処すればよいのか」、具体的な事例とともにわかりやすく解説します。 そもそも「境界線」とは? 土地の境界線とは、自分の土地と隣地を分ける線のことを指します。 法律上、以下のように分類されます。 ■ 境界の種類 筆界(ひつかい) 法務局に登録されている土地と土地の「公法上の境界」。 地番ごとに区分され、売買・登記の際に重要です。 所有権界(しょゆうけんかい) 実際の所有者同士が認識している「私法上の境界」。 例えば「昔からここまでがうちの庭」と認識している範囲。 この2つが一致していれば問題ありませんが、ズレているとトラブルの原因になります。 境界線トラブルが起きる代表的なパターン 境界トラブルには、いくつかの典型的なケースがあります。 1. 境界が不明確なまま相続された土地 「昔から住んでいた土地なので、境界を確認したことがない」というケース。 測量図がなかったり、杭(くい)が動かされていたりすることもあります。 2. 境界標が見当たらない、または移動されている 昔の境界杭が朽ちたり、工事でずらされたりすることでトラブルに。 「ここまでうちの土地」と主張が食い違うことも。 3. 塀や樹木の越境 お隣のブロック塀や植栽が自分の土地に入り込んでいる場合やその逆。 外構や庭木をめぐる越境問題は、日常的な摩擦につながります。 4. 境界確認を拒否される 土地の売却や建築にあたり測量したいが、隣人が協力してくれない。 感情的な対立に発展することもあります。 解決の基本ステップ 境界線トラブルは、冷静に、かつ段階的に対処することが重要です。 【STEP 1】 資料で確認する まずは登記簿謄本や法務局の地図、公図、過去の測量図などを確認します。 ただし、これらはあくまで参考情報で、正確な現地の境界を示すとは限りません。 【STEP 2】 境界を測量する 土地家屋調査士に依頼して、現況測量や境界確定測量を行います。 特に売却予定の場合、境界確定測量を行い、隣地所有者との立会いをもとに合意を得ることが望ましいです。 【STEP 3】 境界確認書を作成する 隣地所有者との合意内容を「境界確認書」として書面化します。 これは将来的なトラブルを防ぐ非常に重要な書類です。 【STEP 4】 必要に応じて法的手続きも視野に 合意に至らない場合、筆界特定制度や裁判所での境界確定訴訟を検討します。 筆界特定制度とは? ■ 筆界特定制度(国土交通省・法務省による制度) 法務局の専門家(筆界調査委員)が筆界を特定する制度 当事者同士で合意できないときの公的な解決手段 訴訟に比べて手続きが簡素で、費用も抑えられる 2025年時点で全国で年間約8,000件以上の利用実績あり よくある質問(Q&A形式) Q. 売却前に境界を明確にしておいたほうがいいですか? A. はい。境界確定測量は売却時のトラブル回避に有効です。 境界が不明確なまま売却すると、買主からの不信感や価格交渉、契約後のトラブルにつながります。 「測量済み・境界確認書付き」の物件は買い手に安心感を与えるため、結果としてスムーズな売却につながる可能性が高まります。 Q. 費用はどれくらいかかりますか? A. 一般的には40〜80万円が目安ですが、状況により異なります。 土地の広さ・形状 隣接地の数 都市部か郊外か 合意のしやすさ などによって費用は変動します。 テライズホームでは、提携する土地家屋調査士との連携により、コスト面でも柔軟なご提案が可能です。 テライズホームができること 京都・左京区に根差すテライズホームでは、境界トラブルに関して以下のようなサポートを行っています。 ● 無料の事前相談 境界に関するお悩みを、無料でヒアリングいたします。 「測量すべきかどうか迷っている」「隣地との関係が不安」といったご相談もお気軽に。 ● 土地家屋調査士との連携 信頼できる専門家とのネットワークがあり、必要に応じて調査士をご紹介。 測量、境界確定の手続きを一貫してサポートします。 ● 相続や売却との連携提案 相続や売却と絡む場合でも、税理士や司法書士と連携し、ワンストップでの対応が可能です。 境界トラブルは「早めの対応」が肝心 放置しても自然に解決することはありません。 特に相続や売却、建て替えのタイミングで問題が顕在化するケースが多いため、境界が曖昧なまま所有し続けるのはリスクになります。 「あとで揉めないように」「買主に安心してもらえるように」 境界の確認と明文化は、不動産の価値を守るための大切なステップです。 まとめ:専門家と連携してスムーズな解決を 土地の境界トラブルは専門的で複雑ですが、早めの相談と第三者の関与により、スムーズに解決できる可能性が高まります。 テライズホームでは、不動産売買のプロとして、「安心して次の一歩が踏み出せるお手伝い」を大切にしています。 土地に関するご不安やご質問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。