「検討すべき反復継続の対策」 ~知らなかったでは済まされない法律上の落とし穴を防ぐために~
「反復継続」に対する対策を講じることで、安心・安全な売却が実現できる 現在不動産を売却中、あるいは複数件の物件を順次手放す予定の方にとって、ぜひ知っておきたいのが「検討すべき反復継続の対策」です。 不動産の売却には思わぬ法的リスクが隠れており、対策を講じておくことで、トラブルなくスムーズな取引を進めることが可能となります。 「私は個人売主だから関係ない」と思っていませんか? 実はそこが落とし穴なのです。 「宅建業者」と誤認されると、法律違反になる可能性がある 不動産売買には「宅地建物取引業法(宅建業法)」という法律が存在し、継続的に売買を行う人は「業者」として扱われる場合があります。 これがいわゆる「反復継続売買」と呼ばれるもので、許可(=免許)を取らずに事業的に売買を繰り返すと、宅建業法違反になり、行政指導や場合によっては罰則の対象となることもあります。 たとえば以下のようなケースが該当する可能性があります。 短期間に複数の物件を売却 相続や投資目的で取得した不動産を連続して売る 販売目的でリフォームして売却する 名義を変えて売却を繰り返している 問題は、これらを“個人としての売却”と考えていても、相手や監督官庁から「業者と変わらない」と判断される可能性があるという点です。 つまり、「意図していないのに業者とみなされる」というのが、最大のリスクなのです。 実際の事例:個人のつもりが“業者扱い”になったケース 例えば、京都市内で複数の土地を相続したCさん。相続税対策もあり、3年以内に3件の土地を売却しました。 1件ずつそれぞれ別の買主に、異なる時期に売却を行いましたが、ある買主が「この人、事業者では?」と指摘したことがきっかけで、問題が表面化。 結果的に、「営利目的で不動産を売買している」とみなされ、個人売買のつもりだったにもかかわらず「宅建業法に抵触する可能性がある」として、行政機関から事情説明を求められる事態に。 Cさんは法律の存在すら知らなかったために、大きな精神的負担を抱えることとなりました。 だからこそ「検討すべき反復継続の対策」が必要 こうしたトラブルを未然に防ぐためには、「あらかじめ対策を講じておく」ことがなにより重要です。 以下に、売主様が安心して売却を進めるために意識したい対策を5つご紹介します。 安心して売却を進めるための5つの「反復継続対策」 対策①|売却の「目的」と「経緯」を明確にしておく 個人の不動産売却であることを証明するには、売却の動機(相続、転勤、ライフステージの変化など)を明確にしておくことが大切です。 不動産会社への相談時に「営利目的ではない」旨をあらかじめ共有し、契約書や打ち合わせ記録などにも記載してもらうことで、誤解を回避できます。 対策②|売却時期を“意図的に分散”する 不動産を複数所有していても、短期間に集中して売却するのは避けましょう。 たとえば、同じ年に3件立て続けに売却するよりも、2〜3年に分けて売ることで、「事業性がない」と明確になります。 必要に応じて、資産管理のアドバイザーに相談するのも効果的です。 対策③|リフォームや再建築による「価値の付加」を最小限に 見た目をよくするための軽微な補修は問題ありませんが、「付加価値をつけて転売する」と見られると、利益目的の疑いが強まります。 たとえば、フルリノベーションして価格を大幅に上乗せした売却などは、業者的行為と受け取られる恐れがあるため注意が必要です。 対策④|名義や購入経緯を明確にする 親族の名義や法人名義を使った売却は、第三者から見ると「仮装取引(=隠れた業者活動)」と受け取られる場合があります。 常に正しい名義で登記・売買を行い、「自分が所有者」であることを明示することが基本です。 対策⑤|信頼できる不動産会社にあらかじめ相談を 最も効果的で安心な対策が、「地元密着型の専門家に事前相談を行う」ことです。 売主様の背景を正しく把握したうえで、「これは大丈夫」「ここは注意が必要」など、法律面・実務面の両方から親身にアドバイスをくれます。 とくに左京区のように地域性が色濃く、不動産事情も特殊なエリアでは、経験豊富なプロの目が欠かせません。 小さな注意が、大きな安心へとつながる 「反復継続売買」という言葉は、一般の売主様にはなじみが薄いかもしれません。 しかし、知らないうちに該当してしまい、思わぬトラブルになるケースが増えています。 だからこそ、検討すべき反復継続の対策を講じておくことで、安心して売却に取り組むことができます。 「トラブルを未然に防ぐ」という意識が、売却活動の成功につながるのです。 万一、不安な点や判断が難しい点があれば、専門家に相談しながら進めていくことがベスト。 正しい知識とちょっとした配慮で、不動産売却はもっとスムーズになります。 左京区の不動産情報はテライズホームまで、お気軽にご相談ください。